優れたエスプレッソマシーンとは
豆7±2gにお湯の温度が90℃±3℃、タンピング圧15~20kg、圧力9気圧で抽出時間が25~30秒、抽出量が25~30ccのコーヒーを、エスプレソ(ソロ)と言います。(諸説、数値が多少違いますが・・)
これを安定的に抽出できるマシンが優れたエスプレッソマシーンと言われています。
(25~30秒の抽出時間は、2杯取りでセミオートタイプの基準です。全自動は該当しません)
少し表現を言い換えてみますと 優れたエスプレッソマシーンは
1.クリーミーな泡ができるか?
木目細かい泡は、マイルドにすることに加えて風味を閉じ込めて、味わい
深くします。目安は、グラニュー糖を乗せても浮かんでいるほど。
2.安定した圧力が維持されていること
業務用セミオートのエスプレッソマシンは大型のボイラーを使い安定した
圧力を維持可能です。
卓上式業務用も出来れば2ボイラーがベストでしたが、昨今の技術の進化
でお湯とスチーマーが別ボイラーのような安定があります。
3.メンテナンスが容易にできること
マシーンの最大の故障の要因はコーヒー豆の微細な粉です。
卓上式業務用マシンであれは、心臓部のユニットが外せますので掃除を
小まめに行い目詰まりを防ぎます。あとは、石灰分の付着によります亀裂
やパッキンの磨耗です。
●エスプレッソマシーンの元は?
エスプレッソマシンの元になっているのが、ひとつは直火式ポット:モカでしょうね。
このモカはコーヒー豆のモカ(マタリ)とは関係が無いのですがイタリアの家庭では
かなりの割合で利用されているみたいです。
大きな違いは圧力の差です。
一般的にエスプレッソの抽出には9気圧が理想的と言われていますが、直火式
ポットだと約1.5~3気圧が限度になります。微妙な火加減で味も変わります。
トルコ式コーヒーもこれに近いですね。 ナポリ式コーヒーとも呼ばれているのも
このような抽出方法ですね。
ご家庭で楽しむ分には良いのでしょうが、業務用商用になりますと、時間が長く
かかり毎回のように味に違いが生まれてします訳ですから、商用としての普及は
やはり、エスプレッソマシンになったのでしょう。
初心者でもおいしく、一定の味に仕上げることができるのが、エスプレッソマシン
の大きなメリットですからね。
話が前後しますが・・・
遡りまして、コーヒーは中近東で普及した後、17世紀から18世 紀にかけて欧州各地でも愛飲されるようになりました。
1720年にはベネチアで「カフェ・フロリアン」が開店し現在に至っています。
しかし、伝来当時の欧州でのコーヒーの飲み方は、コーヒーの粉と砂糖を一緒に
煮立てて上澄みをカップに注ぐ方法(トルココーヒー)が主流でした。
その後欧州ではやや粗めに挽いたコーヒーの粉を煮立てた後にフィルター(布)
で濾す(又はフィルター(布袋)に入れて煮立てる)方法や、砂糖の代わりに
(あるいは砂糖と共に)牛乳を入れて飲む方法(カフェオレ)が普及しました。
更 に、コーヒーを煮立てると雑味が出ることに気づいたのでしょうか、お湯の中
にコーヒーの粉を入れてフィルターで濾す方法や、コーヒーの粉の上からお湯を
注 いでフィルターで濾す方法(ドリップコーヒー)も考案されました。
19世紀の欧州では、北イタリアを中心としてコーヒーの抽出速度を上げるために
様々な機械が考案されました。
これが、技術の改善や美味しさの追及努力により現在のマシンへ進化しました。
トルコ式コーヒーを淹れる イブリックですね。 コーヒーの原点みたいなものでしょうね
●エスプレッソ(マシーン)に適した水は?
おいしい水の代名詞はやはりミネラルウォーターですね。
ただし、マグネシウムやカルシウムなどのミネラルをたっぷり含んだ硬水は、
コーヒーには向かないと言われています。
硬水には、コーヒーの美味しさのもとである、タンニンの苦み成分を抽出し難く
する働きがあるためです。 また、長期間使用すると、カルシウムが沈着して
マシンの故障や汚れにつながります。
通常の水道水(軟水)で、十分美味しいエスプレッソが楽しめます。
が、出来ることならピュアな水で抽出をしたいですね。
全自動エスプレッソマシン
イタリアの老舗GAGGIAやSaecoでは、世界No.1浄水フィルター企業のBritaとコラボしており、エスプレッソ
に最適なピュアな水にするインテンザフィルターを用意しています。
欧州最高峰スイスJURAは水にかなりのこだわりを持ち、機種ごとに開発された、浄水フィルターを使います。
セミオートエスプレッソマシン
どの機種も必ず浄軟水器を取り付けます。(家庭用クラスはありません)
コーヒーのおいしさに水はとても重要!なんですね。